プレスリリース

2013年09月20日

シリア難民への支援について

 株式会社ファーストリテイリングは、国連機関からの要請を受け、シリア難民への支援を決定しました。ファーストリテイリングは、グローバルパートナーシップを結んでいるUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)を通じて100万米ドルの寄付と、UNICEF(国連児童基金)を通じてシリア難民の子どもたち(3歳~18歳以下)に、ヒートテックやウルトラライトダウンなどの防寒服約10万着(約100万米ドル相当)の寄贈を実施します。また、ユニクロ、ジーユーの店舗で実施している全商品リサイクル活動で回収する衣料のうち、特に子ども服や防寒服をシリア難民に優先的に割り当てて提供します。
 100万米ドルの寄付金は、人命に関わる極めて緊急性の高い支援である、シェルター、水、食料、医療・衛生支援、法的保護活動などに活用される予定です。

 シリア危機が発生して3年が経過し、現在シリア難民は200万人(うち100万人以上が17歳以下)を超えています。また、シリア難民の97%以上がヨルダン、レバノン、イラク、トルコなどの周辺国に逃れていますが、受け入れ先のインフラが脆弱なため、難民の方々が生活するには多大な支援が必要とされています。これから冬を迎え、気温が氷点下まで下がる地域も多く、防寒対策も求められています。

■シリア難民への支援内容

(1)UNHCRを通じ、約100万米ドルの支援金を寄付
(2)UNCEFを通じ、シリア難民の子どもたち(3歳~18歳以下)にヒートテック、ダウン等の
  防寒具約10万着を寄贈
(3)全商品リサイクル活動で回収した衣料のうち、子ども服、冬服のシリア難民への優先割り当て

■UNHCR ダニエル・エンドレス 渉外局長 からのメッセージ

 「シリアとシリア周辺地域における人道危機は悪化の一途をたどっており、今回ユニクロから寄せられるご支援には、政府や支援機関のみならず、企業の立場からも道義的に見過ごすことができない深刻な事態であることを強く訴える意義があります。UNHCRは、ユニクロのように世界を牽引する多くのグローバル企業が人道支援の連帯に加わることを強く訴えたい。企業による支援の有無は、避難を余儀なくされ、支援を必要としている人々の生命を大きく左右するのです。」

■公益財団法人日本ユニセフ協会 早水 研 専務理事 からのメッセージ

 「シリアでは発生から3年目になった今も戦乱が収まらず、子どもたちの命が危機にさらされています。ユニセフはシリアとその周辺国で、子どもたちの命を守るため、安全な飲み水、防寒着の提供、感染症を防ぐ予防接種の実施、傷ついた子どもたちの心のケアなど、懸命な救援活動を続けています。昨年からのアジア数カ国とセルビアの教育分野でのご協力に加え、ユニクロからのさらなるあたたかいご支援により、今年はシリアや周辺国を厳しい寒さが襲う前に、多くの子どもたちの元に防寒着を届けることができます。」

 ファーストリテイリングは2006年から全商品リサイクル活動を開始し、今までにバングラデシュやケニア、リベリアなどの世界30ヶ国の難民、災害被災者への支援として、約720万着の服を届けてきました。昨年もヨルダンに逃れたシリア難民の方々に22万着の服を寄贈したほか、今年1月にはファーストリテイリングの社員が現地を訪問し、直接衣料を届けています。今後も「高い倫理観を持った地球市民として行動する」という行動規範のもと、ファーストリテイリングは国際社会が抱える課題や地球環境保護に対し、様々な支援を行っていきます。

全商品リサイクル活動の詳細は、下記のURLをご参照ください
http://www.fastretailing.com/jp/csr/environment/recycle.html

※ファーストリテイリングは政治的外交問題に関していかなる立場も取りません。本支援はシリア紛争で難民となった方々への人道支援です。