2014年12月25日
イラク国内避難民への緊急衣料支援を実施
株式会社ファーストリテイリングはこのたび、日本政府の要請に応じ、イラクで急増する国内避難民への緊急支援として、ユニクロのヒートテックインナーやウルトラライトダウンなどの防寒着計8,000点を寄贈することを決定しました。緊急支援衣料は、年内を目処にイラクに空輸され、在イラク日本大使館および、ジャパン・プラットフォーム(JPF)※の国内避難民支援事業で活動中の日本の国際協力NGO IVY(アイビー)を通じて、イラク北部の都市エルビルの避難民キャンプに届けられます。
OCHA(国連人道問題調整事務所)によると、2014年12月現在、イラクの国内避難民は約200万人に上り、そのうちの50%近くが北部のクルド3県に集中しています。キャンプの収容可能人数を大幅に上回る避難民が発生していることから、受け入れ態勢の整備が大きな課題となっており、特に冬季の気温が氷点下になることもあるイラク北部では、避難民の防寒対策が急務とされています。
日本政府は、イラク国内避難民などの支援を目的として、今年2月以降すでに2,850万ドルを超える緊急無償資金協力等を実施していますが、こうした国際社会からの人道支援はシェルターや水、食料、医療品などに優先的に割り当てられています。そのため、防寒対策については別途緊急対策が必要との判断により、ファーストリテイリングに在イラク日本大使館を通じて支援が呼びかけられたものです。
ファーストリテイリングでは2001年より、世界各地の災害地や紛争などの影響下にある人々に対し、衣料を通じた支援活動を行っています。2013年9月には、緊急支援としてシリア危機によって急増したシリア難民支援のため、グローバルパートナーシップを結ぶUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)を通じて防寒着と支援金の寄付を実施しました。
また、ユニクロおよびジーユーの店舗で実施している「全商品リサイクル活動」を通じて店頭で回収した不要になった衣服を、世界中の難民キャンプに寄贈する難民支援の取り組みを続けています。
ジャパン・プラットフォーム(JPF)※について
ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、NGO・経済界・政府の三者が対等なパートナーシップのもとに協力・連携することで、難民発生時や自然災害時に、JPF加盟の日本のNGOによる迅速かつ効果的な支援の実現を目指し、2000年に発足した日本発の緊急人道支援システムです。JPFは今年6月、イラク国内避難民支援への出動を決定し、現在のところ、IVYおよびピースウィンズ・ジャパン(PWJ)の加盟2団体が同国クルディスタン地域で支援活動を行っています。
「全商品リサイクル活動」について
ファーストリテイリングは2006年から、ユニクロ商品を対象に全商品リサイクル活動を開始し、現在は日本を含む11の国と地域のユニクロおよびジーユー全店舗で回収を行っています。これまでにヨルダンのシリア難民キャンプをはじめ、バングラデシュやフィリピン、ケニア、リベリアなどの世界53の国や地域の難民や災害被災者への支援として、1,400万点以上の服を届けてきました。(2014年9月末現在)
全商品リサイクル活動の詳細は、下記のURLをご参照ください。
http://www.fastretailing.com/jp/csr/environment/recycle.html
※ファーストリテイリングは政治および外交問題に関していかなる立場も取りません。本支援はイラク国内避難民の方々への人道支援として実施するものです。