プレスリリース

2019年09月17日

ユニクロと東レがサステナビリティに貢献する新たな協業 リサイクル・ダウンおよびリサイクル・ポリエステルの製品化への取り組みをスタート

 株式会社ユニクロ(本社:山口市、代表取締役会長兼社長 柳井 正)と、東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 日覺 昭廣)は、サステナブル製品に関する新たな取り組みとして、回収したダウンをリサイクル活用したダウン商品と、PETボトルからリサイクルしたポリエステル繊維を使用したドライEXの開発を共同で推進していきます。両社の協業により、価値ある資源の有効利用の最大化に寄与し、地球環境に配慮した製品をより多くのお客様にお届けしていきます。

株式会社ファ−ストリテイリング代表取締役会長兼社長 柳井 正のコメント
 「私たちは、服を通じて新たな価値を創造するとともに、社会の持続可能性に貢献していくことを目指しています。このたび東レとのパートナーシップのもと、新たに素材の再生と循環の取り組みを開始します。この取り組みを通じて、シンプルで高機能、高品質、そしてサステナブルな服を世界中のお客様にお届けしていきます。」

東レ株式会社代表取締役社長 日覺 昭廣のコメント
「東レは、“素材には社会を本質的に変える力がある”と信じ、地球規模の社会的課題の解決に取り組んでいます。ユニクロ様とのサステナビリティに貢献する協業を推進し、LifeWearを通じた新しい価値の創造と豊かな社会の実現を共に目指したいと考えています。」

■ウルトラライトダウンから回収したリサイクル・ダウンの活用
 お客様が着られなくなったウルトラライトダウンをユニクロの店頭で回収し、東レが新たに開発したダウン分離システムによってダウンだけを取り出します。その後洗浄工程を経て、新しいダウン商品の素材として活用します。今年9月から回収をスタートし(*1)、2020年FWシーズンから、リサイクル・ダウンを素材の一部に使用したダウン商品を販売する予定です(リサイクル品は、全ての商品ではなく一部商品となります)。(*1)今年度の回収は日本のみです。難民支援向け商品とは分けて回収します。
 従来、布団などのダウンが含まれる製品のリサイクルは、解体を手作業で行うことが一般的です。ウルトラライトダウンの場合、表地が薄く縫製も複雑なため、解体の難易度が高く、従来の手作業ではダウンを効率良く取り出すことが困難でした。今回、ウルトラライトダウン専用の分離機械の開発によって、ダウンの切断、攪拌分離、回収までを完全自動化させ、従来の手作業に比べて約50倍の処理能力を実現しました。また、ダウンが舞い飛ぶ環境下での手作業を廃止することにより、作業者の負担軽減にも配慮しています。

■PETボトルリサイクルポリエステルを使用したドライEX
 回収PETボトルから作られるリサイクル繊維はこれまでも存在していましたが、回収されたPETボトルへの混入異物により、特殊な断面を持つ繊維や極細繊維の生産は困難でした。また、従来のリサイクル繊維ではPETボトルの劣化などによる黄ばみの問題があり、その克服が課題となっていました。
 今回開発するドライEXには、東レの新しい高付加価値PETボトルリサイクルポリエステルを使用。リサイクル原料中の異物を除去するフィルタリング技術により、バージン原料同様に特殊な断面や多様な繊維の製造を可能としました。
 さらに、東レ独自のリサイクル識別システムで、PETボトルリサイクル繊維のトレーサビリティを実現しました。2020年SSシーズンから、この新たなリサイクル・ポリエステルを使用した、高機能速乾ウエア「ドライEX」の生産を開始します。

 ユニクロと東レは今後も、それぞれの強みを生かした協業を通して、より良い社会を願うお客様と共に、持続可能な地球環境に貢献し続ける事業の構築を推進していきます。