プレスリリース

2024年06月20日

6月20日「世界難民の日」
ファーストリテイリンググループが難民の自立支援活動をはじめ
世界の難民・国内避難民への支援を拡充

ファーストリテイリンググループは、6月20日「世界難民の日」に先立ち、6月19日に難民支援活動メディア説明会および「"届けよう、服のチカラ" プロジェクト」ユニクロ特別課外授業を、国連難民高等弁務官事務所(以下UNHCR)のご協力のもとTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて開催しました。

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第一部ファーストリテイリンググループ難民支援活動メディア説明会
2024年6月発表、世界の難民・国内避難民の最新状況

・ 6月13日、UNHCRが公開した年間統計報告書の最新版「グローバル・トレンズ・レポート 2023」によると、2024年5月時点で、紛争や迫害により故郷を追われた人が1億2,000万人に到達し、12年連続の増加、その数は10年前と比べ約2倍と過去最大になりました。
・ 国連難民高等弁務官 フィリッポ・グランディ氏は本日、ビデオメッセージを通じて「世界では現在1億2,000万人を超える人々が、紛争や迫害によって故郷からの避難を余儀なくされています。これは破られてはならなかった記録的な数字であり、その背後にいる数多くの人々、一人ひとりの物語や立ち上がる力をかき消してしまうほどの数字です」「ファーストリテイリングは、民間企業による難民支援を牽引し、さまざまな活動を通じて企業としてのコミットメントを示すとともに、企業がいかに重要な役割を果たすことができるかを示し、難民が活躍するための道を切りひらく模範となってきました」と述べました。

株式会社ファーストリテイリング 取締役 グループ上席執行役員 柳井康治のコメント
ファーストリテイリングは2006年から、世界の難民・国内避難民を支援するためUNHCRと協業してきました。グローバルに展開する服のビジネスの基盤を活かし、紛争や災害などによって難民となってしまった方々に対する衣料支援に加え、教育や職業訓練を通した自立支援や雇用支援など包括的な難民支援を行っています。世界で増え続ける難民の問題解決に向け民間企業の果たせる役割は大きく、UNHCRのグローバルパートナーであるファーストリテイリングは、今後も難民支援活動の継続とさらなる貢献をしていきます。

ファーストリテイリンググループの難民支援活動のあゆみ(一部抜粋)
・ 2001年にNPOとともにアフガニスタン難民にエアテックジャケット12,000着を寄贈。
・ 2006年からはUNHCRと協働し、難民キャンプへの訪問や衣料支援を開始。2011年にはUNHCRとのグローバルパートナーシップを締結。
・ 2011年からユニクロ事業で難民雇用を開始し、2024年4月時点では日本国内のユニクロやジーユーの店舗などで60名の難民が就労。アメリカやドイツなど海外事業でも難民雇用を推進。
・ 2022年からバングラデシュでロヒンギャ難民の自立支援プロジェクトを開始し、2023年には年間340万枚のサニタリーナプキンやショーツを生産、14の難民キャンプで11万人以上の難民女性たちに配布。
・ 2022年には平和を願うチャリティTシャツプロジェクト「PEACE FOR ALL」をスタートさせ、2024年4月までに400万枚のTシャツを販売し、UNHCRを含む人道支援団体への寄付額は12億円を達成。
・ 2024年6月には、ファーストリテイリング財団が支援する「さぽうと21」が、日本初の難民教育相談センター Educational Support Center for Refugees(通称:えすくーる)を開設。

以前ユニクロで難民雇用として採用され、現在は難民背景の子どもたちの教育支援を行うNGO代表を務める、カディザ・べゴムさんにもご登壇いただき、難民当事者としての思いを語っていただきました。
ファーストリテイリンググループは、衣料支援に加え、難民の自立を支援の柱に位置付けており、引き続き、教育や職業訓練、雇用支援などの取り組みを推進していきます。

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第二部「"届けよう、服のチカラ" プロジェクト」ユニクロ特別課外授業
「"届けよう、服のチカラ" プロジェクト」 ユニクロ特別課外授業を開催。ユニクロLifeWearスペシャルアンバサダーの綾瀬はるかさんが講師助手として登壇し、昨年綾瀬さんと一緒にプロジェクトに参加した成蹊小学校6年生124名の生徒を対象に、難民の方への衣料支援に関する授業を実施しました。

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授業では、特別講師の東京大学大学院教育学研究所の北村友人教授から難民の方たちのおかれている状況や環境について説明。学校へ行けないことから将来の仕事の機会が限られており、教育はとても重要であることをお話しされ、生徒たちと難民の子どもたちの教育問題についても考える授業となりました。

また、衣料の支援の話しにも広がり、集められた服がどのように難民の方に届くのかを動画で紹介。綾瀬さんが服を仕分けして海外に発送する拠点を訪問し作業を体験。綾瀬さん自身も私物を寄付し、実際に受け取った女性からの映像メッセージを観て、「自分の服を受け取った方からメッセージをもらえると思っていなかったので感動しました。服のチカラで笑顔になっている姿を見られてうれしいです。」と語った。

また、成蹊小学校からウクライナ難民の子どもたちへ、服とギフトが届けられたショートムービーを観た生徒は、「自分たちで作ったギフトで遊んで笑顔になってくれたのがとても嬉しかった」と喜んだ様子で話していました。最後に、難民の子どもたちからの御礼のメッセージカードが綾瀬さんから成蹊小学校の生徒へ手渡され、綾瀬さんから「皆さんの想いが難民の子どもたちに伝わって良かったですね。これからもできることを一歩ずつ、少しずつ、一緒にやっていきましょう。」と生徒たちにメッセージを贈りました。

<参考情報>
ファーストリテイリングとUNHCRのグローバルパートナーシップについて

ユニクロを展開するファーストリテイリングは、難民支援をサステナビリティ活動の柱の1つとして位置付け、2006年からUNHCRと連携し世界の難民・国内避難民への衣料支援を行ってきました。2011年には、より包括的に世界の難民問題の恒久的な解決に寄与するため、アジアの企業として初めてUNHCRとグローバルパートナーシップを締結。店舗で回収した衣料の難民キャンプなどへの寄贈をはじめ、難民の自立支援プログラム、ユニクロ・ジーユー店舗での難民雇用、難民問題の啓発活動などを行っています。
https://www.fastretailing.com/jp/sustainability/community/refugees.html

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)について
国連の難民支援機関として、紛争や迫害のために避難を余儀なくされた難民や国内避難民、無国籍者などを保護・支援するために、さまざまなパートナーと連携しながら国際的な活動を主導。シェルター、食料、水などの緊急援助物資の提供から、基本的人権の擁護、一人ひとりのより良い未来に向けた解決策の提示などを行っています。世界約130カ国以上で活動。1954年、1981年にノーベル賞受賞。
https://www.unhcr.org/jp/

●ユニクロのサステナビリティの取り組みは、以下のページをご覧ください。
https://www.uniqlo.com/jp/sustainability/

●UNHCRとのパートナーシップについては、こちらをご覧ください。
https://www.unhcr.org/jp/fast-retailing-unhcr

●国連UNHCR協会による募金活動の公式支援窓口については、こちらをご覧ください。
https://unh.cr/6645c3500