Tシャツをひとつのキャンバスとして捉え、自由な発想でグラフィックやメッセージを表現することを目的としたユニクロが主催するデザインコンペティション「UTGP」。2022年のテーマは、チャーリー・ブラウンやスヌーピーたちの淡々とした日常を描いた新聞マンガの金字塔『PEANUTS』だ。長きにわたり世界的人気を誇る同作品を生み出した原作者、チャールズ・M・シュルツさんの生誕100周年を記念するとともに、その個性豊かなキャラクターたちを、いったいどのように表現したのか?
2022年、「UTGP」受賞作品はこちら!
GRAND PRIZE
ボーダーの線のみを使った最小限の表現でスヌーピーを描きました。スヌーピーのシルエットというのはなんだか生活の一部のように感じられます。若い頃、UTばかりを着ていたので、何か恩返しのようなことができました。(奥下和彦さん)
SECOND PRIZE
夏らしいデザインにしたいと思い制作しました。私がいちばん好きなキャラクターはウッドストックです。小さい頃はデフォルメという概念がいまいちわからず、不思議な眼差しで見ていましたが、今はケパケパしていてかわいいなと思います。(田中紅緒さん)
THIRD PRIZE
「マンガ『ピーナッツ』に描かれている世界の数年後」というテーマで制作しました。スヌーピーとチャーリー・ブラウンがいつまでも変わらないままの関係であってほしいという思いを、何気ない日常の1コマで表現しています。(コウダテッペイさん)
FEDERER PRIZE
空に浮かぶ雲が食べ物や動物に見えたりした経験が一度はあると思いますが、スヌーピーに見える雲が空に浮かんでいたらかわいいなとデザインしました。少しのアレンジ程度ではブレないキャラクターの造形はさすがの一言です。(イノマタ知明さん)
審査員たちによる受賞作品のこと、ピーナッツのこと。
Jean Forsyth Schulz
チャールズ・M・シュルツ美術館&リサーチセンター創立理事長
この度はファンの皆さまが想像力を発揮するまたとない素敵な機会だったと思います。私自身、「チャールズ・M・シュルツ美術館」で日々一緒に過ごしている、『ピーナッツ』のキャラクターや彼らの物語にはものすごく思い入れがありますので、キャラクターの個性を遊び心のあるデザインを通じて表現している作品に惹かれました。
Paige Braddock
チャールズ・M・シュルツ・クリエイティブ・アソシエイツ
チーフクリエイティブ・オフィサー
入賞作品はどれも個性が光っていましたが、シュルツ氏のキャラクターデザインへの敬意が感じられるかも大事なポイントでした。私の『ピーナッツ』の思い出は、マンガの描き方を練習するために四六時中スヌーピーを描いていたことと、シュルツ氏とサンタローザの『ウォーム・パピー・カフェ』でよくランチをご一緒したことです。
Gina Huntsinger
チャールズ・M・シュルツ美術館&リサーチセンター館長
13歳のときにもらったスヌーピーラジオは特別な宝物でしたし、子どもの頃、新聞の『ピーナッツ』のコミック・ストリップを切り抜いてはバインダーに綴じたものですが、今でも大切に持っています。私は新鮮かつユニーク、または私を笑わせてくれた作品を選びました。この特徴は『ピーナッツ』の作品にも共通しているんです!
ゲスト審査員を務めたロジャー・フェデラーさんからもコメントが!
Roger Federer
プロテニスプレーヤー/ユニクロ グローバルブランドアンバサダー
今回の「UTGP」のゲスト審査員のひとりが、プロテニス選手/ユニクログローバルブランドアンバサダーのロジャー・フェデラーさん。「私にとって『ピーナッツ』は、自分が生まれる前から、そしてこれからもずっと愛されていくアイコニックな物語のひとつです。永遠の存在であり、子ども時代を思い出させてくれるものでもあります。読んだことがある人は誰でも、そこに子どもだったときの自分を見出したことがあるはずです。私にとっては子ども時代の一部でしたし、『ピーナッツ』のマンガを読んだことははっきり覚えています。今、家にある1冊は、何カ月か前に急に欲しくなって本屋さんで買ったものですが、家に『ピーナッツ』があるとすごく素敵な気分になります。ときどき、テレビで『ピーナッツ』のアニメを見ていたことも思い出すんですよ」。今回、ゲスト審査員として選んだ作品については、「好きな作品がたくさんあったので、どれかひとつを選ぶのはかなり大変でした。選んだこの作品は、新鮮さ、雲の使い方、アイコニックなキャラクターであるスヌーピーを遊び心いっぱいに表現している点が光っていました。ハッピーな気分にしてくれるデザインなので、身に着けても目で見ても楽しんでいただけると思います!」
PROFILE
ピーナッツ|アメリカ・ミネソタ州生まれの作家、チャールズ・M・シュルツの新聞マンガ。1950年に全米7紙で連載が始まり、シュルツが亡くなる2000年までの約50年の間に、17,897ものエピソードが描かれた。
©2022 Peanuts Worldwide LLC
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