At MoMA
2023.02.27

MoMAに眠る記録をTシャツにのせて。

At MoMA

収蔵される名画の数々をTシャツにしてきた「ニューヨーク近代美術館(MoMA)」との最新コレクションは、「MoMA」が保管する貴重なアーカイブ資料を使った、いつもとは一味違うグラフィックデザインのものが4枚。それぞれのビハインドストーリーと「MoMA」におけるデザインの重要性について、シニアアートディレクターから直々に話を聞いてみようじゃないか。

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もう10年以上にわたりパートナーシップを結ぶ「MoMA」とのこの春のコラボレーションは、いつもとは少々趣向を変え、「MoMA」のデザインスタジオが選び抜いた“過去の記録”をグラフィックにしたTシャツが登場する。デザインスタジオとは、展覧会の準備や、展覧会の宣伝のためにタイムズスクエアに貼り出す広告制作、特別イベントのグッズ決めから、ロビーに設置する案内用矢印作りといった実用的な仕事までを幅広く担い、他部門や様々なクリエイターたちと連携しながらあらゆるプロジェクトを行うチーム。デザインをとおして人とアートを繋ぐ役割を果たしている彼らが考えてくれたTシャツには、一体どんな意味があるのだろうか? チームの一員であり、シニアアートディレクターを務めるケビン・バロンさんはこんなことを語ってくれた。

「今回のデザインはすべて、『MoMA』が保管するアーカイブ資料から取り出してきて使用しています。『1939年の開館を記念に作られた美術館での平均的な一日』は1940年の年報に掲載された図解です。当時のグラフィックデザイン部門が、『MoMA』の日常の様子をもとに製作したものなのですが、クリエイティビティを支援するのに欠かせないスタッフたちも含まれているのがいいですよね。それに初代館長であるアルフレッド・バーが1929年の創設当初に掲げた理念である“一般の人々の参加を歓迎する実験室”という『MoMA』の実態もよくわかるので、私たちデザインチームのお気に入りです。

次に『1959年のクロード・モネの睡蓮の収蔵』の写真ですが、『MoMA』が所蔵する作品の中でも特に人気があるクロード・モネの『睡蓮』をギャラリーに設置する様子が捉えられた一枚です。美術館の舞台裏を垣間見る感覚を楽しんでいただき、有名な作品を新しい視点で見る機会になればいいなと思い選びました。そして、『1939年の10周年記念展での展覧会〈Art in Our Time〉のパンフレットに掲載されたマップ』では、多くの来場者が『MoMA』に辿り着くまでに使う乗り換え地点が強調的に描かれています。ニューヨークの旅においても、当時から『MoMA』が大事な目的地のひとつになっていたそうですが、それはとても誇らしいことですね」

ケビンさんいわく、これらのグラフィックデザインは時を経ても変わらない「MoMA」の価値観やアイデア、そして伝統や歴史、舞台裏を共有できる橋渡しとしての役割が大いにあるとのこと。Tシャツという日常的アイテムにプリントされることで、来場経験のあるないに関わらず、多くの人に知ってもらえるのは嬉しいことだともいう。「人々の生活にデザインをとおして刺激を与えられるのは、『MoMA』で働く楽しさのひとつだと思います。それにしても、この写真やデザインを作った当時のデザインチームは、何十年後の未来にTシャツを介して世界中のオーディエンスにリーチできるなんて、まさか想像すらしていなかったでしょうね(笑)」

話を聞いた人
Kevin Ballon
A Senior Art Director at MoMA
ケビン・バロン
「MoMA」シニアアートダイレクター

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PROFILE

ニューヨーク近代美術館(MoMA)|従来の保守的な美術館の方針とは反対に、モダンアートのみに専心する施設を目的に1929年に創設。絵画や彫刻、版画、絵本の部門に加え、建築やデザイン、映画、ビデオ、写真の部門など、多くのモダンアートが充実。

At MoMA UT グラフィックTシャツ(半袖・レギュラーフィット)

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ギャラリーでイベントに参加する人、屋上のカフェや上映会を楽しむ人、取得したばかりの作品のアーカイブファイルを作成する登録スタッフなどが描かれた「1939年の開館を記念に作られた美術館での平均的な一日」の図録が背中一面にプリント。80年以上前のものがちゃんと残っているって素敵。

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3枚の巨大なパネルで構成されているクロード・モネの「睡蓮」。そのうちの1枚を設置している様子が映し出された写真が「MoMA」のロゴとともにフロントに。通常ならば世に出ることはない、1959年当時の裏側がわかる貴重な記録だ。

At MoMA UT グラフィックTシャツ(半袖・レギュラーフィット)

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1939年の10周年記念展での展覧会『Art in Our Time』のパンフレットに掲載されたマップで、53丁目にある「MoMA」の建物からアクセスのよい、「ラジオシティ・ミュージックホール」、グランドセントラル駅、ペンシルベニア駅(ペン駅)が描かれている。芸術はすべての人に開かれていなければならないという文化機関としての役割が感じられる一枚。

At MoMA UT グラフィックTシャツ(半袖・レギュラーフィット)

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「MoMA」のロゴに加え、「1939年の開館を記念に作られた美術館での平均的な一日」にも描かれている来場者やスタッフのモチーフがあしらわれたグッドデザイン。

商品により、取り扱い店舗や展開国が限定されることや完売することがございます。

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