地球のことを考えて行動する日「アースデイ」である4月22日、ごみ拾いをスポーツ感覚で楽しむ「スポGOMI」をユニクロ原宿店で開催。グラフィックアーティストで今季UTのコラボレーターでもある花井祐介氏をゲストに迎え、アートをきっかけに環境へのアクションをする、スポGOMI×ユニクロ初のアーティストコラボイベントを行った。私たちが住む豊かな星の環境を見つめ直し、アーティストとお客様が思いを一つにして行動した日のことをお届けする。
街でのワンステップが、やがて海を美しくする
花井祐介さんは、アメリカのサーフカルチャーに魅了され、地元とサーフィンをこよなく愛するアーティスト。今季のUTコレクションでは、“ONE STEP FORWARD”という環境への身近なアクションを一押しするテーマのもと、リサイクルポリエステルを使用した生地に最新のアートを描き起こしたグラフィックTシャツが話題だ。
イベントのオープニングで、花井さんは次のように語ってくれた。
「地元でサーフィンをしていると、海にプラごみがたくさん浮いているんです。9割以上が街から出たごみ。普段からビーチクリーンをしていますが、いくらやっても終わりません。街のごみを拾わないと海は綺麗にならないからです。街でお客様と一緒にアクションを起こしたいと思い、今回イベントに参加することにしました」。
子どもを含む80名のお客様が参加し、花井さんと一緒にいざ、ごみ拾いスタート。ユニクロ原宿店から出発して45分間、ひたすらごみを拾って歩き回った。
その後拾ったごみを計測すると、この日に皆で集めることができたごみの総量は約32㎏。花井さんに感想を聞いた。
「『スポGOMI』に参加するのも原宿でごみを拾うのも初めてでしたが、ごみ拾いに夢中になって時間が過ぎるのがあっという間でした。スポーツになると競技性が相まって楽しさが増えるのがいいですね。もっとやりたいと思いました。今日拾ったごみが全部海に来たかと思うと恐ろしいな、まだまだ足りない」。
今回の「スポGOMI」イベントではごみ拾いの後、スペシャルなワークショップを開催。花井さんが描いたアートに、海洋ごみとして集められたプラスチックを貼り付けて、世界で一枚だけのアートをお客様と一緒に作るという、またとない機会となった。
「今回のアートでは、ごみがなくなってタコや魚が喜んでいる様子を描きました。プラスチックごみを貼り付けたこの絵を見たら、海のごみがどれほどたくさんあるかわかりますよね。ごみを捨てるのを躊躇するかな、と思います」と花井さん。
ごみを拾い、アートを通じて地球のことを知り、さらにもう一歩アクションを起こしたくなる――花井さんのTシャツがきっかけとなり、皆で地球のことを考えて身近なアクションを起こした、かけがえのないイベントとなった。
街から海に流れ着いたごみは、「海洋ごみ」と呼ばれる。その多くは、いろんなものがぶつかりあって小さくなった、マイクロプラスチック。化学物質で有害になったごみを魚が食べてしまうこともあり、街から出たごみは、ビーチの見た目を汚すだけでなく、海の生態系にも悪影響だ。そんな、ちょっと小難しくもあるけど気がかりな状況を、花井さんは子どもでも理解できる素敵なアートにしてくれた。今回のスポGOMIイベントのための描き下ろしで、地球への思いやりにあふれている。
PROFILE
はない・ゆうすけ|1978年、神奈川県生まれ。’50~’60年代のカウンターカルチャーの影響を色濃く受け、日本の美的感覚とアメリカのレトロなイラストレーションを融合した独自の作風が人気のグラフィックアーティスト。これまでにアメリカ、フランス、オーストラリア、ブラジル、台湾、イギリスなどで作品を発表。シニカルでユーモアたっぷりなストーリーを想起させる作風は、国内外問わず活躍の場を広げている。作品集に『Ordinary People』など。作品制作の傍ら、ロサンゼルスの公立小学校において美術を教えるボランティア活動も行っている。
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©Yusuke Hanai
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