ザ・ブランズ ザ・ワールド・オブ・レコード・ストアズ
2021.03.18

世界のレコードショップとUTのいい関係。

ザ・ブランズ ザ・ワールド・オブ・レコード・ストアズ

国境を越えてヴァイナルの魅力を発信し続ける世界のレコードショップ。音楽のデジタル化が進んでも、アナログへの偏愛は変わらないし、Tシャツともいい関係。

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スマートフォンをスワイプすれば、瞬時に世界各国の膨大な音源にアクセスできる時代。インターネットは音楽産業に多大な影響を及ぼし、音楽をぐっとインスタントなものに変えてしまった。だからこそ人々は、フィジカルなライブ体験や熱のこもった会話を楽しむために、レコードストアに集まるのかもしれない。古い音楽を慈しみ、新しいジャンルにも貪欲にアンテナを向ける老舗ショップ。東京、LA、ロンドン、アムステルダムと、ローカルに根を張るレコードストアの現在について、5人の店主が語った。

Rough Trade/Chris Summers(Rough Trade West General Manager)

Chris Summers

1976年にウェストロンドンのラドブローク・グローブにある小さな店で創業しました。瞬く間にインディーズアーティストたちの溜まり場になり、いつしかDIYミュージックムーブメントの代名詞に。そのうちインディーズレコードの卸しも手掛けるようになり、1978年にはレコードレーベルを立ち上げました。40年以上にわたってインディーズシーンをフックアップし、今では国内に4店舗を展開しています。どの店も、大切にしているのは独自性と地域性。キュレーションに焦点を当て、毎週届く新譜をエキサイティングに編集しています。ライブパフォーマンスも人気で、あらゆる年代の音楽愛好家が同じ時間を共有できます。カウンターではスタッフとお客さんが会話し、豊かな情報交換を行えるのも貴重です。そのなかに有名アーティストが混じっていることも珍しくないんですよ。私たちはとにかく店を大事にしているので、Tシャツにもその場所を示しました。近年は“天空のジュークボックス”(Celestial Jukebox)と呼ばれるSpotifyの登場で、低コストで音楽にアクセスできるようになりましたが、副作用として再びレコードの人気が高まってもいます。相互に補完し合う、理想的な組み合わせだとも言えますね。

Chris Summers

バンドツアーTシャツといえばの黒に大きくロゴをプリント。左胸には4店舗の場所とURLを“スタック”で記した。

Amoeba Music/Marc Weinstein(Co-founder)

Marc Weinstein

カリフォルニア州バークレーに最初の店舗をオープンしたとき、私と共同経営者のデイブ・プリンツが目指したのは音楽コレクターのための最高のトレーディングスポットでした。コミュニティを作るには、スタッフ全員がレコードや音楽、映画に対して果てしない愛と情熱を共有しなければならない。長年かけて全国から優秀なスタッフを引き寄せ、圧倒的な知識量を集積してきました。『AmoebaMusic』では、世の中のすべてのジャンルの音楽をストックしようとしています。ジャズであれ、J-POPであれ、ブラックメタルであれ、できる限り掘り下げる。廃盤やレアタイトルが集まるレコードストアは、デジタル化が進む今日、音楽愛好家やミュージシャンにとってかけがえのない聖域なのです。LAにある3つの店舗は、すべてローカルに根ざし、独自の在庫を形成しています。移転準備中のハリウッド店には、友人のシェパード・フェアリーが描いてくれた壁画のある大型ステージや書籍の専用フロアを設ける予定で、オープンが楽しみです。レコードはアーティストの意志や記録を最も忠実に再現する究極の“ハードコピー”。それを手にとることは、作り手への愛を示す究極の方法だと思っています。

Marc Weinstein

レコードの上にクラシックなロゴを配し、全体的にレトロな仕上がりに。“Amoeba”は“アメーバ”のイギリス綴り。

Rush Hour/Antal Heitlager(Co-founder)

Antal Heitlager

1997年に友人と『Rush Hour』を立ち上げたとき、私は20歳くらいでした。レコードストアの熱気が好きで、音楽のことをもっと知りたかった。それなら、自分で店を始めるより良い方法はないんじゃないかと思ったのです。最初はシカゴ、デトロイト、ニューヨークといった都市部の黒人ミュージシャンが作る、ハウスとテクノサウンドにハマりました。徐々にヨーロッパから仕入れた音源が加わり、新旧様々な音楽が混在するように。ディスコやジャズ、ファンク、アフリカ音楽、ブラジル音楽といったダンスフロアで流れることを念頭に置いた音楽を扱っていますが、踊れないような音楽でも、心に触れるものがあれば店に置きます。正直なところ、私はジャンルというものを信じていません。それは音楽を説明するための言葉でしかない。純粋に聴いてみれば、すべての優れた音楽は、作られた場所や時代、楽器に関係なく繋がっていると理解できるはずです。だから何事も、その背景が知りたい。1枚のレコードを探しに10時間も旅をするのは、未知の何かを探求するため。もちろんYouTubeを観ることもありますが、大切なのは利便性ではなくフィーリングなのです。音楽を探す旅に終わりはありません。

Antal Heitlager

日本の野外フェスティバル「Rainbow Disco Club」のデザイナー、Kikiorixが作ってくれたアートワーク。

TECHNIQUE/Yoshiharu Sato(CEO)

Yoshiharu Sato

‘90年代中頃、東京のクラブシーンは一気に進化して、DJのニーズも多様化しました。そこでアンダーグラウンドな品揃えのショップを作ろうと、当時“レコード村”と呼ばれていた渋谷区宇田川町に『TECHNIQUE』を構えました。扱うのは当時も今も、テクノやハウス、ディスコ、ブレイクビーツなどのダンス系のレコードがメイン。エレクトリック・ミュージックというのは1曲ずつ聴いても楽しめますが、複数の曲をノンストップで流すと聴こえ方が全く変わってくるんですよね。DJによって魅力が増幅され、その空間の雰囲気を変えてしまう。ものすごく奥深い音楽だと思います。ディストリビューターとして国内外あわせて30ほどのインディペンデント・レーベルの音源を配給していて、2013年には日本の「Cabaret Recordings」 が手掛けたSo Inagawaのシングル「LOGO QUEEN」が世界的なヒットを記録したことも。レコードには、可聴領域を超えて体全体で感じるアナログ独特の音質の素晴らしさや、ジャケットやラベル、レコード盤のデザインによるアート的な面白さがあります。そして、なんといっても見た目が格好いい。そんな魅力を伝えながら、シーンを支える存在であり続けたいですね。

Yoshiharu Sato

コロナ禍により昨年渋谷パルコに移転。デザインモチーフは、旧宇田川町の店舗に世界中からレコードが集まる様子。

Face Records/Shinichi Takei(CEO)

Shinichi Takei

1994年に横浜の自宅で通信販売を始めて、1996年に宇田川町に実店舗を出しました。当時はいわゆる“渋谷系”が全盛期だったので、あえてマイナーなブラックミュージックを扱うように。アメリカやヨーロッパの“踊れるジャズ”や、ダンサブルなソウルやファンク。特に’50 ~’70年代は録音機材や楽器が日進月歩で刷新された時代で、年を追うごとに音が変わるんです。社会情勢の影響も色濃く、’60年代初頭の公民権運動やブラック・イズ・ビューティフル運動が興った頃の音楽には凄まじいパワーがある。年代や地域ごとに自分好みの音を追求できるのが魅力ですね。2018年にはブルックリンにも出店しました。日本盤のレコードは諸外国で人気があったので、アメリカに店を出したら面白いんじゃないかと。現在は地元のアーティストやDJ、日本アニメのファンにも愛されています。Tシャツの英詩は、「ヴァイナルレコードを聴く行為は、塩化ビニールをダイヤモンドで剃る芸術行為である」という知人の呟きを訳したもの。レコード針の先端にはダイヤモンドが付いていて、溝をトレースすることで音が鳴る。デジタル化の波が押し寄せても、そんなアナログな行為に僕たちは愛着を感じるんです。

Shinichi Takei
ザ・ブランズ ザ・ワールド・オブ・レコード・ストアズ UT グラフィックTシャツ Face Records(半袖・オーバーサイズフィット)

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ザ・ブランズ ザ・ワールド・オブ・レコード・ストアズ UT グラフィックTシャツ Face Records(半袖・オーバーサイズフィット)

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レコード業界が低迷期だった10年前に聞いて感銘を受けた友人の言葉を英語に。ショッパーにも使用している。

©️ Rough Trade Retail (UK) Ltd © Amoeba © 2020 Rush Hour © Technique / Energy Flash Co., ltd. ©️FTF INC.

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