YOASOBI
2021.07.16

YOASOBIスペシャルインタビュー

YOASOBI

小説を原作にして音楽を作る。そんな前代未聞のコンセプトを持つ音楽ユニットYOASOBIがデビューしたのは、2019年秋のこと。その後、すさまじい速度でメインストリームへ躍り出たYOASOBIの楽曲は、今や街やテレビで聴かない日はない。YOASOBIはいかにして結成されたのか?UTとのコレクションはいかなるものか?コンポーザーのAyaseさんとボーカルのikuraさんに語ってもらった。

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こちらはYOASOBIのメインビジュアル。ユニット名をかたどったネオンサインの前で、少し険しい顔で音楽を聴く少女の姿は、今にも何か物語が始まりそうな予感に満ちている。

YOASOBIが結成されるまで

2019年10月、ひと組の音楽ユニットが密かに産声をあげた。しかし、密かだったのはそのときまで。翌月、デビュー曲「夜に駆ける」のミュージックビデオがYouTubeにドロップされるやいなやまたたく間に火がつき、ほんの半年足らずで5000万回再生を記録。その後も快進撃はとどまることを知らず、Billboard JAPANが発表した2020年の年間ランキングでは首位を獲得した。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いという言葉がふさわしいそのユニットこそ、このたびUTとのコラボレーションを発表したYOASOBIに他ならない。

YOASOBIのユニークネスは、何といってもコンセプトにある。「小説を音楽にする」というのがそれだ。ソニー・ミュージックエンタテインメントが運営する小説&イラスト投稿サイト「monogatary.com」の投稿作品を音楽にするというこのプロジェクトに、まず声がかかったのは、ボカロP(ボーカロイドで制作した楽曲を動画サイトに投稿する音楽家)として活動していたAyaseさんだった。そのコンセプトを初めて耳にした際の印象を、Ayaseさんはこう振り返る。

「正直、すぐイメージが掴めたわけではありません。ただ、キーワードとしてすごく面白かった。実は僕自身、小説を読むことに対して腰の重い人間で、これまであまり読んできてなかったんです。同じような人に、音楽を通して小説へのカジュアルな入り口になれればいいなという思いもあって、お引き受けしました」

このプロジェクトにおいて、Ayaseさんとスタッフがまず着手したのがボーカル探しだった。そんなある日、SNSである魅力的な歌声を発見する。幾田りら名義でシンガー・ソングライターとして活動していたikuraさんだ。ikuraさんもまた、このコンセプトについては「どうなるかまったく想像がつかなかった」と語る。

だけど、Ayaseさんが過去に作ったボカロ曲を聴いて、衝撃を受けまして。この人と一緒にやったらすごいことが起きるんじゃないかと思って、ぜひと答えました」

かくして、いよいよ「夜に駆ける」の制作が本格化する。しかし、星野舞夜の『タナトスの誘惑』が原作となる同曲は、Ayaseさんいわく「その後にYOASOBIとして作ってきたものを含めても、一番時間がかかった」という。

「最初はテーマソングみたいなものを作ればいいのかなと思っていたんですよ。だけど、制作を進めていくうちに、原作小説を音楽というまた別の表現方法でアウトプットし直すっていうことをやるべきなんだなと思い始めて。原作の物語や核になる部分を、自分の中でしっかり咀嚼した上で分解して、音楽として再構築していくという方法論にたどりついたのですが、そこからが試行錯誤の連続でした。例えば、原作はダークな雰囲気の作品なんですが、これをよりダークにするにはどうするべきか……とか。3ヶ月くらいの制作期間で、デモだけでも2、30曲は作ったんじゃないですかね。最終的に、ポップな雰囲気の中に実はぞっとする瞬間が内包されているという作りが、よりダークさが引き立つと思ったので、今の形になりました。苦労はしましたが、良い楽曲になってくれたと思っています」

Ayaseさんの説明するこうした意図はもちろん歌声においても表現されている。ikuraさんは語る。
「Ayaseさんやディレクターの方と話し合う中で、この曲は、フラットに、無色透明に歌うのがいいんじゃないかという話になったんです。それは幾田りらが本来持っている歌い方のクセみたいなものをなくすということでもあったんですけど。結果的に、Ayaseさんが言ったような楽曲の持つポップの中にあるダークさを、すごく引き立てるような歌声になったなと。それは私としても発見だったし、新しい道を1曲目から切り開いてもらえたと思いました」

こうしたプロセスを経てリリースされた「夜に駆ける」に対する世間の反応は冒頭に書いたとおり。その後も、最新曲「三原色」を含め11曲のシングルを発表したYOASOBIだが、「これがなければYOASOBIではない」というこだわりはあるのだろうか。

「ジャンルや使用する楽器も含めて、どういう音楽性でやっていくかということについては、むしろ統一させていません。本当に好きなように、思ったように、この原作にはこんな音楽が面白いんじゃないかとか、はたまた、今の自分はこういう音を使ってみたいなとか、その場その場の“遊び心”で作っているんです。だからこそ、僕らはYOASOBIというユニット名なわけですし。なので、そういう意味でのこだわりは特にありません。僕が曲を作り、ikuraが歌っているという事実さえあれば、YOASOBIだと思います。本当にそこだけなんじゃないかという気持ちでやっています」

これに対し、ikuraさんは「私も答えようと思っていたことを言ってくれたんですけど」と微笑みつつ、こんな言葉を付け加える。
「YOASOBIで活動する上では、お互いを尊重し合える楽曲作りをすることが本当に大切だなと思っています。絶対にこれは欠けてはいけないこと。お互いのアイデアを出し合って、毎回一番それがいい形であろうっていうものを作っていく。そういうやり方は、これからもずっと欠けてはいけない大切なことだなと思っています」

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終始リラックスムードのAyaseさんとikuraさん。

音楽を身にまとう。

二人の言葉はどれも真摯に響く。その人柄もまた、YOASOBIに欠かせない要素なのだろう。そんな二人は、今回のUTコレクションに対しどんな思いを抱いているのだろうか。

「音楽とファッションってすごく近いところにあると思うんです。どちらも、日常に寄り添っていて、どういうシーンで何を聴くか、あるいは何を着るかが重要になるので。今回のUTでは、その2つが素晴らしい形で融合している。“音楽を身にまとう”ということを、そのまま体現できるものにしていただいたなと。グラフィックは僕らのミュージックビデオをモチーフにしていますが、その意味ではYOASOBIの世界観を補完する役割を担ってくれるんじゃないかなと思っています」

対するikuraさんは、またしても先に言われてしまったという顔ではにかみながら、以下のような言葉で締めくくってくれた。
「まさか自分たちがUTとコラボレーションできる日がくるとは思ってなかったので本当に感動しています。たぶん自分のいつも過ごしている街のユニクロに並んだら、涙が出ちゃうんじゃないかな(笑)。それはともかく、このUTのプロジェクトを通して、YOASOBIがみなさんの生活により近づけると嬉しいですね」

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©古塔つみ

YOASOBI UT グラフィックTシャツ(半袖・リラックスフィット)

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YOASOBI UT グラフィックTシャツ(半袖・リラックスフィット)

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©古塔つみ

フロントにプリントされているのは、YOASOBIのユニットとしてのメインビジュアル。描いたのは、「あっ、女子しか描けません。すてきな人しか描けません」をテーマに掲げる、イラストレーターの古塔つみ。

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©藍にいな

YOASOBI UT グラフィックTシャツ 夜に駆ける(半袖・リラックスフィット)

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YOASOBI UT グラフィックTシャツ 夜に駆ける(半袖・リラックスフィット)

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©藍にいな

「夜に駆ける」の持つショッキングな物語を淡い色彩で表現したミュージックビデオは、アニメーション作家の藍にいなが手がけた。Tシャツには、心に傷を抱えた男女が二人で走り出すクライマックスのシーンをプリント。

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©南條沙歩 ©しなの

「たぶん」が描くのは、若いカップルの別れ。ミュージックビデオではその物語が、南條沙歩によるパステルカラーのアンニュイかつファンタジックなタッチで描かれる。その世界観がパープルのボディに落とし込まれている。

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©牧野惇

YOASOBI UT グラフィックTシャツ 群青(半袖・リラックスフィット)

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YOASOBI UT グラフィックTシャツ 群青(半袖・リラックスフィット)

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牧野惇によるパペットアニメ的な手法で作られた「群青」のミュージックビデオは、Ayaseさんが「『群青』という楽曲をこう解釈するのかと驚きました」と語る改心の一作。そのイメージをコラージュで表現したTシャツ。

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©伊豆見香苗・すばこ舎・山中琴美・村山辰徳・細矢祐輔

放送作家として知られる鈴木おさむの『月王子』が原作の「ハルカ」のミュージックビデオは、原作の持つ世界観と同じく、ハートフルなタッチのアニメーションをクリエイターの伊豆見香苗が手がけている。Tシャツでは原作のタイトルにもなっている“月”を大きくデザイン。

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©文・すばこ舎・山中琴美・村山辰徳・細矢祐輔

「アンコール」のミュージックビデオは、イラストレーションをクリエイターの文が担当。世界の終わりを舞台にした男女のラブストーリーを、さりげない日常描写で表現している。二人をつなぐキーワードである“音楽”にまつわるシーンなどをフロントに。

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©ラビットマシーン

YOASOBI UT グラフィックTシャツ ハルジオン(半袖・リラックスフィット)

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YOASOBI UT グラフィックTシャツ ハルジオン(半袖・リラックスフィット)

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©ラビットマシーン

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©すばこ舎・山中琴美・村山辰徳・細矢祐輔

YOASOBI UT グラフィックTシャツ ハルジオン(半袖・リラックスフィット)

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YOASOBI UT グラフィックTシャツ ハルジオン(半袖・リラックスフィット)

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「ハルジオン」のミュージックビデオのキャラクターデザインを手がけたのはクリエイターのラビットマシーン。「バックにプリントされた人物の後ろ姿のシーンなどは、『ハルジオン』のビデオで一瞬登場するのですが、こうしてあらためて見ると原作小説や楽曲の語る物語を思い返せるような素敵なものになったなと思います」とikuraさん。

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©むつき潤

YOASOBI UT グラフィックTシャツ 三原色(半袖・リラックスフィット)

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YOASOBI UT グラフィックTシャツ 三原色(半袖・リラックスフィット)

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小御門優一郎の『RGB』が原作である新曲「三原色」のTシャツは、楽曲のショートバージョンで制作されたNTTドコモ「ahamo」とのコラボ映像でイラストレーションを手がけた漫画家・むつき潤がイラストを描き下ろし。

PROFILE

YOASOBI|コンポーザーのAyaseとボーカルのikuraからなる音楽ユニット。2019年11月、「夜に駆ける」でデビュー。印象的な楽曲もさることながら、小説が原作であるというコンセプトや鮮烈なミュージックビデオも相まって話題を集める。最新曲は「三原色」。


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