OUR INITIATIVES FOR
THE ENVIRONMENT

ADDRESSING
CLIMATE CHANGE

気候変動への対応

サプライチェーン領域を含めた
温室効果ガス排出量に対する、
2030年度までの削減目標を公表

地球規模で大きな問題であり続ける温室効果ガス。技術の革新とともに、削減のための取り組みが具体化しつつあります。ユニクロとジーユーを展開するファーストリテイリングは、気候変動と生物多様性への影響を軽減するため、商品の生産から廃棄までを含む、事業活動全般における温室効果ガスの排出量把握と削減に取り組んでいます。気候変動枠組条約に基づいて策定された「パリ協定」における、2050年までの温室効果ガス排出量削減目標を尊重し、具体的な目標を掲げながら活動を推進しています。

気候変動への対応

店舗やオフィスなど、自社運営施設における
エネルギー使用に由来する排出量を「90%削減」

店舗における省エネルギー推進による温室効果ガス排出量削減への取り組み

店舗における省エネルギー推進による
温室効果ガス排出量削減への取り組み

ユニクロおよびジーユーでは、温室効果ガスの排出量を削減することを目的に、電力使用量の削減、省エネルギーに取り組んでいます。国内店舗では、2020年度までに温室効果ガスの排出量を2013年度実績比で、単位面積あたり10%削減することを目標に、LEDを導入するなどの取り組みを進めてきました。ユニクロの全店舗のうち、96.5%にあたる782店舗、ジーユーの全店舗のうち、97.3%にあたる397店舗にLEDを導入※1。約38.7%の削減を達成しています※2。他にも、温度を自動的に調節する空調オペレーションコントロールシステムを取り入れ、さらなるエネルギーの効率化に努めています。「グリーンビルディング」を評価する国際的な認証制度「LEED®」の、「既存建物の運用・保守分野」において、ユニクロ PARK 横浜ベイサイド店をはじめ、国内のユニクロ8店舗がゴールド認証を取得しました※3

※1(2021年8月時点) ※2(2020年度時点) ※3(2021年度時点)

再生可能エネルギーの導入

再生可能エネルギーの導入

自社の使用電力における再生可能エネルギーの割合を、2030年度までに100%にすることを目標にしています。すでに欧州、北米、ベトナム、インドネシア、タイの店舗では、再生可能エネルギーへの切り替えが100%に到達。国内のユニクロ、ジーユーにおいても、ユニクロ 東習志野店をはじめ、13店舗に太陽光発電パネルを設置するなど※4、再生可能エネルギーの導入に力を注いでいます。

※4(2021年度時点)

環境のためにできることを追求した
新しいロードサイド店舗のカタチ
「ユニクロ 前橋南インター店」がオープン

2023年4月、群馬県前橋市にユニクロの新しいロードサイド店舗「ユニクロ 前橋南インター店」がオープンしました。巨大なユニクロのロゴが印象的な外観の店舗は、エネルギーの効率化を実現するための工夫が採用されています。2030年度までに、自社領域の温室効果ガス排出量を2019年度比で90%削減することを目指した、新しいチャレンジです。

1店舗あたりの消費電力の約40%削減を目指します。

1店舗あたりの消費電力の
約40%削減を目指します。

ユニクロ店舗で消費される電気エネルギーのほとんどは、照明や空調に使用されています。前橋南インター店は、従来のユニクロのロードサイド店と比較※1して、さまざまな省エネルギー技術を採用することで、照明器具や空調設備など、店舗における消費電力を約40%削減することができると想定しています。また、太陽光パネルによる発電によって、同消費電力の約15%をまかなうことができると試算しています(自社調べ)。

※1 同じ群馬県内にある「ユニクロ 富岡店」(2018年10月オープン)が「ユニクロ 前橋南インター店」と同面積と想定した場合の比較。

店舗における消費電力を抑えるための
さまざまな工夫をご紹介します。

天窓

天窓

店内中央の天井には、天窓を採用しています。店内照明に頼るだけでなく、自然採光を活かし、明るさセンサーによる照明の自動制御も相まって、照明にかかるエネルギーの一部を削減することができます。

服のリサイクル断熱材

服のリサイクル断熱材

外壁には、着なくなったユニクロの服を細かく裁断したリサイクル素材を、全体の約30%に活用した断熱材が使用されており、断熱効果をもたらすことで、空調にかかるエネルギーを削減します。

太陽光パネル

太陽光パネル

屋上に設置した太陽光パネルによる発電によって、この店舗の年間消費電力の約3分の1をまかなうことができると試算しています。

その他の取り組み

CO2・温度センサー、および全熱交換器

CO2濃度(人の多さ)や店内温度を測り、店内のファンを稼働させます。また、店内から排気する空気から熱エネルギー(温度・湿度)を取り出して、外気を取り込みます。こうして換気量を最適化し、店内外の熱エネルギーを効率的に利用します。

ガラスファサード

大きなガラスファサードは、天窓と同じく自然採光に役立ち、照明にかかるエネルギーの一部を削減することができます。

庇(ひさし)

夏と冬の日の入り方を考慮し、店内照明や空調にかかるエネルギーを削減することができます。

エアカーテン

自動ドアにエアカーテンを設置し、店内の気圧と外気とのバランスをコントロールすることで、ドア開放時の外気流入と温度調節された室内空気の流出を効果的に抑制します。

明るさセンサー

店内の天井には、明るさセンサーを設置しています。店内の明るさを測定し、店内照明をコントロールします。

人感センサー

ストックルームやバックルームなどで、照明のオンオフをコントロールします。無人時は自動的に照明をオフにします。

省エネルギーと創エネルギーの組み合わせで認証を取得

BELS(Building-Housing Energy-efficiency Labeling System)※2最高ランク星5つ※3
BEI値(Building Energy Index)※3=0.33。(BELSの評価指標として、店舗の設計一次エネルギー消費量を67%削減可能)
ZEB ready※4(再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から50%以上の一次エネルギー消費量削減に適合した建築物)と認定

※2 BELSは、国土交通省のガイドラインに基づく第三者認証である建築物省エネルギー性能表示制度BELS(Building-Housing Energy-efficiency Labeling System )です。
※3 国が定める建築物エネルギー消費性能基準に基づく一次エネルギー消費量から算出されるBEI (一次エネルギー消費量基準)の値のことです。BELSでの評価がZEBの根拠となり、ZEBのランクが決定されます。
※4 経済産業省資源エネルギー庁が推奨する「先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制やパッシブ技術(自然エネルギーを最大限に利用するための建築技術)の採用による自然エネルギーの積極的な活用、高効率な設備システムの導入等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を極力高め、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物」として、ZEB Readyの認定を2023年3月17日付で受けています。

原材料の生産・素材生産・縫製に関わる
温室効果ガス排出量を「20%削減」

原材料

原材料

商品の企画から生産までの過程において、温室効果ガスの排出量がより少ない原材料を選び、使用することに努めています。また、2030年度までに、使用する素材の約50%をリサイクル素材などに切り替えることを目標としています。これまで、「ドライEX」や「ファーリーフリース」などのアイテムにはリサイクルポリエステルを採用してきました。今後もレーヨン、ナイロンなどの化学繊維から段階的に、低環境負荷素材の導入を拡大していきます。

素材生産・縫製

素材生産・縫製

2016年~2020年に実施した「素材工場環境プログラム」では、ユニクロの主要な素材工場のエネルギー使用量について、2016年実績値の10%にあたる量を、2020年度までに削減するという目標を設定し、達成しました。2021年以降は、サプライチェーン領域での温室効果ガスの排出量を、2030年度の目標値まで確実に削減することを、生産パートナーとの強いパートナーシップとともに目指しています。それに伴い、ユニクロとジーユーの生産量の9割を占める主要工場を対象に、各工場の状況、課題を把握。省エネルギー活動、脱石炭、再生可能エネルギーの導入などを盛り込んだ「温室効果ガス削減計画」を定めました。削減計画の確実な実行に向け、生産部・サステナビリティ部の体制を強化し、モニタリングとプロジェクト管理を行っています。

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