Sustainability
Report 2022

Overcoming COVID-19 Together

コロナ禍を乗り越える ――
地域と共に、人と共に

新型コロナウイルスの蔓延という未曽有の危機に際し、
ファーストリテイリング(FR)は
コロナ禍の当事者として対策を講じるとともに、困難な状況に置かれた人々への支援を行ってきました。
ウイルスとの共生という新たなステージを迎えた今も、
活動を続けています。

Text:佐藤淳子 Photo:KEI KONDOⓒ UNHCR/Eugenia Paz、Fondazione Progetto ARCA Onlus / Daniele Lazzaretto

コロナ禍を乗り越える ―― 地域と共に、人と共に
COVID-19に関連して支援した内容

Chile

チリ

FRグループの店舗がないチリ、アルゼンチン、エジプトなどの国や地域でも支援を実施しています。

India

インド

感染が急拡大した2021年5月には、非営利団体GiveIndiaを通じて酸素濃縮器を緊急支援。

Italy

イタリア

欧州ではボランティア団体や路上生活者へヒートテック衣料を寄贈するなど、地域ごとのニーズに合わせた支援を。

Japan

日本

新年度が始まる2021年4月には、全国の新小学一年生に「エアリズムマスク」約160万枚を寄贈。

COVID-19に関連して支援した内容

服のチカラで社会を支える

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と連携し、南米・中東5カ国の難民・国内避難民に「エアリズムマスク」約100万枚を寄贈しました。支援先は、FRが出店する国だけではありません。人々が生活の基盤を失えば、社会の安定や平和が揺らぎ、服で装うことにさえ余裕を持てなくなるからです。グローバルに事業を展開する企業として、「服のチカラ」で社会を支えたい。2001年、初めての支援としてインド西部大地震の被災者にフリース1万着を届けて以来、この信念に従い、世界中へ衣料寄贈を継続しています。

求められるものを、求められる形で

感染が拡大したインドへの3億3,000万円相当の緊急支援は、2つの非営利団体を通じて行いました。病院への酸素濃縮器寄贈や低所得者への食事提供など、必要なものを必要とする人に確実に届けるためです。インドネシアやベトナムでは、ワクチン接種推進のための寄付を実施。日本では、初めての学校生活で感染症予防の習慣を身につけてもらうため、全国の新小学一年生に「エアリズムマスク」を寄贈しました。現地で求められるものを把握し、迅速に支援する。お客様の声をもとに、あらゆる人の生活をより豊かにする服をつくる、FRの商品開発に通じる考え方です。

支援の継続で世界をつなぐ

医療物資やエッセンシャルウェアの寄贈など、コロナ禍に関連する支援を35の国と地域へ広げています。寄贈したマスク・「エアリズムマスク」の累計は、2021年8月末現在約2,230万枚に上りました。ワクチン接種が進む国もありますが、世界にはいまだ困難に直面している人々が大勢います。世界の分断を埋めるには、支援を継続する必要があると考えています。

コロナ禍を共に乗り越える意識で

「服」は生活のために必要不可欠なものです。FRでは店舗での感染症予防対策を徹底し、従業員などを対象にワクチンの職域接種も実施。警戒態勢のなかでも、可能な限りお客様のニーズに応えるため、店舗やオンラインストアを営業し、サービスの提供を維持しています。さらに、商品生産を担う取引先工場従業員の休業補償を支援するなど、働く人々の安心と安全を守る対策を講じています。FR自身もコロナ禍を生き抜く当事者として、世界の皆様と共に乗り越える意識で活動を続けていきます。