特別対談 創造をつなぐ時代
山中 伸弥 × 柳井 正
AN AGE OF OPPORTUNITY
ファーストリテイリング(FR)は、
サプライチェーンで働く人々の声を聞き、
課題の改善を進めます。労働環境を守るために企業の枠を超え、
政府や国際機関と協働した新たなプロジェクトを紹介します。
ワーカーエンパワーメント|バングラデシュ
国の基幹産業である縫製産業は、その大部分を女性が支えています。
ここで働く女性が能力を開花させ活躍の場を広げることは、地域社会の発展にもつながります。
FRが国連女性機関(UN Women)と始めた「女性のエンパワーメントプロジェクト」は、縫製工場で働く女性へ研修機会を提供し、管理職を担う人材を育成。この意義を、2人の当事者から聞きました。
Green Textile社 スーパーバイザー | アンビア・アクター
「この研修が私にもたらした最大の変化は、『自信』です」
Green Textile社の縫製工場で働くアクター氏はそう語ります。現在監督職の彼女は、30台の機械があるラインの責任者。朝8時、縫製ラインに問題がないかを調べ、レポートの確認やメンバーの勤怠チェックを行い、その日の目標を設定します。「全員で目標達成するために、どう部下と協力していくかを考えるなど、仕事にやりがいを感じています」。
社歴6年で27歳の彼女は、以前は縫製の機械を扱うオペレーターでした。1年前FRとUN Womenが導入支援した研修を受講し、リーダーシップやコミュニケーションを学びました。研修を通じて、「女性は管理職とは無縁」という思い込みに気づき、「私にもできる」と気持ちが変わったといいます。変化は周囲にも生まれています。「かつて監督職は男性がほとんどでした。初めは“女性にはできない”と言われましたが、実績を示したことで男性従業員の態度が変わりました」。アクター氏に続いて監督職への昇進を目指す女性従業員も現れました。「バングラデシュでは、職場でも家庭でも、女性の能力は低いと考えられています。しかし、努力できる環境とサポートがあれば女性でも昇格したり、キャリアを高められる。女性だからできない、というマインドセットを自らも変えていかなければなりません」。アクター氏は自分が昇進したことで、家計も計画的に管理できるほどに安定し、両親を支えています。自身の力で生活はもっとよくなる、という自信を持てるようになったと語ります。「働き始めた時には想像もしなかったようなことが、今なら自分にもできると思えます。次の目標はプロダクションマネージャーへのステップアップです」。アクター氏は芽生えた自信と共に、新たな挑戦を続けています。
EPIC Group社 人事部門長 | ザハラ・アシュラフ
EPIC Groupは、Green Textile社を含め世界に工場を持つグローバル企業です。3万人の従業員の85%を占める女性の支援に注力しています。「縫製業では男性が管理職、女性が作業者という男性優位の概念が定着していました。FRとUNWomenによる女性エンパワーメント研修を自社導入して1年後、女性監督職は9人から92人へ増え、女性特有の悩みも上司に相談しやすくなり、現場に協調性が生まれています。男性側も女性の潜在能力を認め、活躍を妨げる偏見をなくしています。女性が活躍することで、全体の生産性も向上しました。女性に経営的視点と自信を持ってもらうことで、共感性や人の育成といった強みを経営に活かし、男女誰もが最大限に能力を発揮できる場を今後もつくっていきます」
AN AGE OF OPPORTUNITY
LifeWear: A New Industry
Giving Back to the World
Humanity + Technology
Generation Next, Finding a Way
Worker Wellbeing as a Priority
Ten Years with Refugees
Clothes for everyday life
Putting People First
Unlocking The Power of Clothing
ドラえもん サステナモード ⓒFujiko-Pro
Corporate Governance
FAST RETAILING WAY
Sustainability Report 2021