THE POWER OF CLOTHING / UNIQLO Sustainability

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特定非営利活動法人 ADRA Japan(アドラ・ジャパン)

2012年の活動報告

ホームページ:
http://www.adrajpn.org/

協働復興応援プロジェクト 活動計画

福島県の被災地では、今もなお、先の見えない避難生活が続く中、高校生は今までに経験したことのない状況においても、前向きに学校生活を送っています。そのような中で、彼らが希望を持って前に進むためには、自ら道を切り拓いていく力が必要とされています。そこで、ADRA Japan は「未来・夢・希望」をテーマに、高校生を対象にした包括的な人材育成プログラムを実施します。高校生が様々な経験を通じて自信ややる気をもち、多様な能力を身につけることで、将来の可能性を広げる機会を提供します。本プログラムでは、高校の総合学習の授業や部活動を利用して、積極性、コミュニケーション能力、問題解決力、リーダーシップなど、様々な能力を養うことを目指しています。また、職業体験や企業との協働作業などを通じて、生徒が実践的、且つ主体的に学ぶ機会を提供します。 まずは生徒個人の力を育み、彼らが希望を持って前に進んでいけることが地域復興の第一歩であると考えています。長期的には、彼らが将来、様々な形で新しいまちづくりに貢献し、福島の復興を担う人材となることを願っています。

協働復興応援プロジェクト 活動進捗(2012年12月末時点)

2012年度は福島県立浪江高等学校、富岡高等学校、双葉翔陽高等学校の3校を対象に活動を行なっています。浪江高校では、ユニクロ店長による講演会を開催し、店長ご自身のご経験をもとに「志を高く持ち、自分に期待をすること」という熱いメッセージを送っていただきました。また資生堂人事部人材開発室室長をお招きし、「社会で求められている人材」についての講演や模擬面接を行なっていただきました。浪江高校では「進路研究部」という部活を通じて、生徒たちの発想力、コミュニケーション能力、構想力、分析力を育む様々な活動を行なっています。2012年11月からは、資生堂様のご協力により、製品のマーケティングに関する課題に、生徒たちが仲間との話し合いや、学校外でのインタビューなどを用いて、実践的且つ主体的に取り組む活動を行なっています。2013年1月には、生徒たちがそれぞれ考えた戦略を資生堂社員の皆様へ向けて発表する予定です。また、富岡高校・双葉翔陽高校では、生徒から参加希望者を募り、ユニクロ社員の方々と協働でTシャツを作成しています。企業が行なっている物づくりを体験し、その過程で必要とされる多様なスキルを習得することで、生徒たちが大きな達成感と自信、行動力を身につけることを目指し活動しています。

エピソード

現在、浪江高校の進路研究部では「マイプロ(マイプロジェクト)」という活動を行なっています。この活動は、自分が「挑戦してみたいこと」を目標として設定し、それに向かって一歩ずつ具体的に行動を起こすというものです。部活の時間にはその行動についてメンバー全員に共有して、そこでもらったフィードバックをまた次の一歩につなげるというものです。この活動の一環で、高校3年生の女子生徒たちは「学校でハロウィンパーティーを開催する」という目標を立て、それに向かって準備を進めました。最も高いハードルであった学校からの許可も、自分たちで企画書を作り、職員会議に提出して、先生方から許可を頂くことが出来ました。そして10月31日に無事パーティーを開くことができました。彼女たちにとって企画書を作るのも、自分たちから学校に何かを提案するのも初めての経験でした。先生から企画書を提出するよう求められ、一時は開催を諦めかけた生徒たちでしたが、「くじけずに頑張って良かった!」と大きな達成感を得たようです。

今後の計画について

富岡高校・双葉翔陽高校とユニクロ様のコラボ企画「オリジナルTシャツ作り」は、11月に高校生と社員の方々が初顔合わせを行ない、活動を開始しました。活動に参加する生徒は、「関係者の方々と会議などをしていく中で、年上の人との会話に慣れることや、コミュニケーション能力を身につけたいです」「商品化されるまでの過程やどんな考えなどが必要か学びたいです」など抱負を語っています。今後は、デザインを決めた後、Tシャツを完成し、Tシャツの活用方法などを参加者みんなで決めていく予定です。また、1月にはヒルトン東京様のご協力により、双葉翔陽高校と浪江高校の生徒たちを対象に、職場体験を実施する予定です。

フォトレポート

  • ユニクロ復興応援プロジェクト
  • NGOとの協働復興支援
  • 仮設店舗のオープン
  • 震災発生当時の活動