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特定非営利活動法人 ADRA Japan(アドラ・ジャパン)

3年間の活動のまとめ

世界約120ヶ国に支部を持つ国際NGO。キリスト教精神を基盤とし、世界各地において今なお著しく損なわれている「人間としての尊厳の回復と維持」を実現するため、人種・宗教・政治の区別なく、全人的援助と自立を図る支援を行なっています。活動分野は、食糧確保、経済開発、保健衛生・医療、緊急救援、教育です。現在は、福島県と宮城県、ジンバブエやアフガニスタンなど10か国で活動を行なっています。


ホームページ
http://www.adrajpn.org/

フォトレポート

3年間の活動のまとめ

(1)
福島県の若者に向けた人材育成プロジェクト
避難生活を送り、自分の将来を描くことが難しい若者や、自分の可能性や視野を広げるための機会を必要としている若者に、職場体験プロジェクトやアメリカの大学生とのスカイプを通じた交流、社会人講話やサマースクールなどさまざまな体験や学びの機会を提供しました。対象は、県立高校8校と市立中学校1校 、1村の小・中・高生約300人。
非登校気味であった生徒が学校に通い始めたり、将来の夢を持っていなかった生徒が「ユニクロの店舗で働くのが面白かった。自分も働けるだろうか」と考えだしたり、将来へ向けて前向きな変化生まれています。
(2)
農業支援
冊子『はかる、知る、くらす』を作成、3万部を配付。
冊子のコミック版を作成、3万部を印刷し、これまでに1万部を配付。
コミック版の英訳版を作成(2015年3月の国連防災会議で、約1,000人の海外からの参加者に配付予定)。
福島県や周辺県の生産者、住民とともに現地の空間線量を測定しながら、生活の様子をコンテンツとしてまとめて発信しました。およそ300人の参加者と、のべ数万人のインターネット閲覧者を得ました(1日当たり平均アクセス数は100件以上)。
こどもみらい測定所のホームページ上で、放射能知識についてのサイト構築・維持管理と、漁業関連のデータベースの作成を実施しました。

3年間の活動で生まれた変化やエピソード

(1)
福島県の若者に向けた人材育成プロジェクト
2012年、浪江高校のHくん(当時2年生)は、初対面の人と話すことに苦手意識を持っていました。しかし彼には理髪師になるという夢があり、「理髪師として必要なコミュニケーション能力を身につけ、初対面の方でも話ができるようにしたい」という目標がりました。活動を通し、人前で話すことにも臆することなく、自信を持って堂々と話すようになり、高校を卒業するときには生徒会長として立派な答辞を読むまでに成長していました。
彼の両親は浪江町で理髪店を営んでいたが、震災とそれに伴う原発事故の影響で福島市に避難し、廃業しています。彼は高校卒業後、理髪師になるための専門学校に通い、将来自分が理髪店を再開したいと現在も日々がんばっています。2014年の12月に彼と再会した際、彼は「奇抜な髪形を提案するコンテストに福島県からはじめて東北代表として全国大会に進むことができました。結局全国大会で負けてしまいましたが、次はパーマのコンテストで日本一になりたいです。がんばります」と話してくれました。震災と避難生活という困難の中でも、夢と目標を持ち続ければ、希望をもってたくましく生きていくことができると教えてくれました。
(2)
農業支援
福島県内で空間線量が高い地域でも、実態は除染の状態や土質・材質、地形などによってことなり、状態は経時的に変化しています。そのため専門家は継続的なモニタリングが必要であることをアドバイスしており、現在市民が高性能計測器を用いて測定し、自分たちでモニタリングをしています。
上記のように生活環境に不安をもった住民が多くいることから、放射能の生活上の知識をわかりやすくまとめた冊子『はかる、知る、くらす。』を作成しました。多くの福島の住民の方たち、支援関係者たちからは「とてもわかりやすい」「中立的な立場で書かれていてとても参考になる」と好意的な反応を頂いています。
  • ユニクロ復興応援プロジェクト
  • NGOとの協働復興支援
  • 仮設店舗のオープン
  • 震災発生当時の活動