Unique Clothing
- Episode:
- 08
- Item:
- Pocketable UV Protection Parka
ユニークな服は常識を変える。常識が変わると生活が変わる。ユニクロが作り続ける、マスターピースのストーリー。
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2025 SS Men’s & Women’s Latest Editions

Packable into a Stuff Sack
パッカブルにした状態。左のウィメンズは約17 × 8cm、Mサイズで168g。右のメンズは約20 × 8.5cmで、Lサイズが250g。
時代の変化とともに、人はアウターに軽さを求めるようになった。糸や布の技術革新でそれに応えながら、ユニクロの数あるアウターのなかでも最軽量級を守り続けるのがポケッタブルUVカットパーカ(以下ポケッタブルパーカ)だ。その存在を知らない人は、まず店頭でハンガーから外して重量を確認してほしい。軽さはもちろん、生地が薄くとてもコンパクトに収納できる。通勤、通学、国内外の旅行、さらには登山に持ち歩く人も少なくない隠れたベストセラーだ。
その前身となる商品は2005年、パッカブルで軽量なアウターとして登場した。それから約20年の過程で、ユニクロの飽くなき機能追求は、軽いだけのパーカを激変させた。日焼け止めいらずともいわれるUVカット機能の獲得。UPF(紫外線保護指数)は日本基準最高値の50+をマーク。その軽さから室内でも羽織りとして重宝され、冷房対策ニーズにも応えた。2017年からは自然界でほとんど分解されないPFAS(有機フッ素化合物)フリーの撥水剤を使用してその撥水機能を追求し続けてきたが、メンズでは今季さらに新たな技術を採用したという。

ウィメンズはフード後ろにアジャスターを追加し、フィットする仕様に。

今季はメンズ6色、ウィメンズ7色(黒は共通)のバリエーション。
Inspired by the Natural World
ヒントは、身近な自然の中に
昨今、気候変動による突発的な雨の増加、アウトドアや野外イベントの人気などから、アウターにはよりいっそう撥水性が求められるようになった。ポケッタブルパーカも例に漏れず、その需要に応えるべく生地・繊維レベルでの見直しが行われた。そのメカニズムに大きなヒントを与えたのが、2つの植物だ。
メンズの開発を手がける東レが参照したのは、表面に微細な凹凸構造を持つハスの葉だ。その撥水構造の再現に用いるのが、極細、独特の断面形状、異素材を組み合わせた糸などが作れる複合紡糸技術「ナノデザイン®」。縮み方が異なる2種類の成分を組み合わせたマイクロサイズの糸をデザインする。ひとつの成分で他方を薄皮のように包み、それに熱を加えると収縮が異なる成分は反発し合って、下のイラストのように細かなウェーブを描く。さらに生地の凹凸で表面積が増え、撥水剤の機能を効果的に発現する仕組みだ。
一方でウィメンズの生地を手掛ける帝人フロンティアは日本古来の雨具、蓑に着目した。その素材のひとつ、イネも葉の表面にある微細な凹凸で水滴を速やかに流す。これを繊維で再現し、縦方向に水滴を流しながら横方向にも生地の表面張力を低減して水滴を転がす機能を与えた。極小の凹凸で水滴と生地の接触を少なくし、表面に塗布した撥水剤と凹部の空気層で水滴をすべらせる仕組みだ。
身近にあったユニークな着眼点から、さらなる機能を得た新しいポケッタブルパーカ。後半ではその活用や着こなし、ケアの方法を見ていこう。

ウィメンズはフード後ろにアジャスターを追加し、フィットする仕様に。

今季はメンズ6色、ウィメンズ7色(黒は共通)のバリエーション。
NANODESIGN®︎
Explained
繊維をナノレベルからデザインすることで独自の質感や機能を作り出す技術は、東レが2014年に発表して開発強化してきたもの。生地の在り方を決める大きな要素は糸であり、そしてそれを織りなす繊維である。その断面や素材を、微小な世界の中でコントロールすることによって、結果としてファブリックそのものにも新しい機能を与えることができる。その活用は今回のような撥水性能だけにとどまらない。これまでの素材で得られなかった極めてやわらかい手ざわり、シルクを使わずにその質感を再現するなど、アイデア次第でさまざまな性質を持った生地を生み出すことができる。期待が高まる技術だ。

Three Things to Know about this Parka
知っておきたい、3つのポイント

Relaxed Silhouette
スポーツからシティまでより着やすく。その秘密は今季アップデートしたシルエットにある。メンズはサイドから腕にかけてゆとりのあるリラックスフィット、ウィメンズはラグランスリーブと少し後ろ丈の長いコクーンシルエット型に。運動時の動きやすさはもちろん、カジュアルにシャツの上から羽織ってもモダン。

Pleasantly Layerable
薄くてごわつきにくいため、ミドルレイヤーの感覚でコートやジャケットの下に着用するのもよい。カラーも合わせやすいペールトーンやチェック柄のアイテムが揃う。その際はエアリズムやドライEXをインナーに忍ばせることでより快適に。

Tips for Care
撥水機能の一番の敵は汚れ。でもご安心を。洗濯しても機能が持続する耐久撥水機能付き*だから、適切にお手入れすれば、その効果を長くキープできる。洗剤には生地と水を馴染ませる親水効果があるので、ネットに入れてしっかりとすすぐのが秘訣。柔軟剤も撥水を妨げることがあり、不使用が推奨。
*使用や洗濯を繰り返すことで効果が低減する場合があります。加工は永久的ではありません。
One Parka, Two Styles
1つのパーカ、2つのスタイル

サッと羽織るだけで約90%の紫外線を吸収・反射するダブルのUVカット対策ができるので、朝日の中でのランにうってつけ。裏側の縫い目に施したなめらかなシームテープのおかげでインナーがタンクトップでも肌あたりよし。

ジャケットとクリーンに合わせるコツのひとつは、配色の近いトーナルカラーを選ぶこと。フードのアジャスターで襟元を調整すればVゾーンもごわつかない。リラックスフィットのウィメンズの感動ジャケットにもぴったり。

セットアップなら、スポーティなものが好相性。春夏の新作、コミュータージャケットとパンツは伸縮性が抜群。軽やかな着心地のポケッタブルパーカを挿せば、春らしいクリーンなアクティブスタイルが完成。

王道のスポーツアイテムとの合わせは、今季らしいペールトーンの同系色でまとめるのがモダンに映る。中に着たドライEXを挿し色に、ショートパンツを合わせるとグッとバランスがよく見える。
- Photography by Yoshio Kato (items), Mitsuo Okamoto (models)
- Styling by Hidero Nakagane
- Hair by Nori Takabayashi
- Makeup by Kie Kiyohara
- Illustrations by Mr. Slowboy
- Text by Yoshinao Yamada
本ページに記載の価格は、2月5日時点での消費税込みの価格です。価格は変更になる可能性がございます。