LifeWear magazine について
LifeWearは、あらゆる人の生活を、より豊かにするための服。
美意識のある合理性を持ち、シンプルで上質、そして細部への工夫に満ちている。
生活ニーズから考え抜かれ、進化し続ける普段着です。
それは実際にどのような服であって、どのような考えのもとで作られているのか。
多くの人に伝えるために創刊されたのがLifeWear magazineです。
LifeWear magazineの10号目について
What is Lightness?
早くも10号目を迎えた本誌ですが、ユニクロのLifeWearは変わらず、人々の暮らしを起点に生まれています。
今、街ゆく人を眺めていると、女性がメンズウェアを着るのはもちろん、機能性の高いアウトドアアイテムのミックスや、オン・オフどちらも着られるクリーンカジュアルがごく当たり前になっています。家着と街着、スポーツウェアと日常服、ジェンダーといった境目をシームレスに行き来する人々の軽やかさを前に、思い浮かんできた言葉が“Lightness”(ライトネス)です。
こうした人々のライフスタイルやムードからヒントを得て、今季のLifeWearは素材も機能も色合いもより軽やかなものとなりました。特にその色味は、エクリュ、ペールグリーン、モーヴピンクといった、淡くやわらかなトーンに包まれています。カラーパレットの着想源となったのは、アメリカにある荒野の大地、ニューメキシコです。表紙を飾った水彩画は、この地に永住した孤高の女流画家ジョージア・オキーフが、母を亡くした直後に描いたものだそうですが、その静かなブルーの丘には、深い悲しみを乗り越える強さやしなやかさが内包されているような気がします。
私たちの未来も、気候変動や社会情勢によりますます流動的になっていますが、だからこそ、春に向かう明るい気持ちを大切に、“ライトネス”な日々を送れればという想いを込めて、この一冊をお届けします。
Front Cover : Artwork by Georgia O'Keeffe
- Blue Hill No. II, 1916.
- Watercolor on paper, 8 7/8 x 11 15/16 inches. Georgia O'Keeffe Museum.
- Gift of Dr. and Mrs. John B. Chewning. © Georgia O'Keeffe Museum / Artists Rights Society (ARS), New York.
- [2002.1.1] Photo: Tim Nighswander/IMAGING4ART
Back Cover : Photography by Katsuhide Morimoto
Photo by Sophie Isogai
ジョージア・オキーフの作品に酷似するピンクの山肌は、今回のニューメキシコでのファッション撮影の際にカメラが収めたもの。70年以上も前にオキーフが愛した景色が、今もなおそこにあった。
- Translation : Sam Bett
- Proofreading : Shuchinsha Co., Ltd.
- Creative Direction & Art Direction :
- FAST RETAILING CO., LTD. Global Creative Lab Tokyo